20世紀最も影響を与えた現代美術と称されるのが、マルセル・デュシャンの『泉』である。
これは便器に「R.Mutt 1917」とサインされただけの作品であった。
デュシャンは本作を1917年にニューヨークで開催された独立芸術家協会( Society of Independent Artists )の「ニューヨーク・アンデパンダン」展に出品しようとした。デュシャンはアンデパンダン展の委員であり、出品料を支払えば無審査で誰でも出品できる規則であったにもかかわらず、協会はこの作品の出品を許可しなかった。この決定を不服として同展覧会の実行委員長を辞任。その後この作品は行方不明である。
「泉」は、ピーター・バーガーのようなアバンギャルドの研究家からは20世紀を代表する作品とみなされており、少なくとも17点のレプリカが存在する。この作品は「芸術の概念や制度自体を問い直す作品として、現代アートの出発点」となった。
wikipedia-泉 (デュシャン)より
デュシャンの作品でありながら架空の人物「リチャード・マット」によるものとして出品されかけた本作は、展示不可となった後に数枚の写真が撮られただけで消息不明になってしまった。
しかしその作品の持つ斬新なメッセージ性は数多くのレプリカとフォロワー作品を生み出し、今もなお芸術史で語り継がれている。
さて、それでは本物は一体誰がどこに持ち去ってしまったのだろうか…
3 Comments
匿名
6月 16, 2018 at 2:06 amデュシャン自身が壊しちゃったって可能性は無いかね?
多分これって概念の出品であって実物自体には価値が無かったのかもと思ってしまう
匿名
6月 17, 2018 at 2:52 am便器にサインしたら作品になるのか
これなら俺でも…
匿名
6月 20, 2018 at 7:15 pm現代アート・・・難しい