IT化が進み、テクノロジーの発達が目覚ましいインドでは、近年アドハー(Aadhaar)と呼ばれる識別番号制度によって国民が管理されている。10億人以上のインド人が皆顔写真を始め指紋、さらには両目の虹彩の情報までもが登録されているというのだ。
このアドハーに登録されていないと携帯電話を契約することも銀行口座を持つこともできないのである。現代社会ではおそらく誰もがこのシステムから逃げることは不可能だ。
さてインドにおいて、表向き廃止はされていると謳われているものの、今なお根強いカースト制度が残っていると言われている。
ご存知の通り、人を4つの階級に分け職業選択や結婚などの自由を制限するものだ。
一律に全国民を登録するアドハーの成立はカースト制度とまるで関係なさそうだが、このシステムは実はカーストと密接に関わっている。
社会的に弱い立場であるスードラ(最下層のいわゆる奴隷階級)には、厚い保護がなされ補助金の支給などがなさていたのだが、この社会保障制度によって自らを最下層民だと不正に申請する事態が起こったのである。
この結果、政府は国民を一元管理し顔や虹彩、指紋を登録することによって身分を偽れなくしたのだ。これがアドハー成立の一因と言われている。
ここまで読んで既にお気付きだと思われるが、そう、アドハーには暗にその者のカーストまでもがしっかりと刻まれているのである。
アドハーは果たして、平等な世界への切符なのか、それとも政府によって仕組まれたカースト保存制度なのだろうかーー
4 Comments
匿名
1月 23, 2020 at 6:41 pm対外向けにインドはカースト撤廃とか言ってるけど実際はあからさまに残ってるよ
そもそもヒンドゥー教国家なんだからカースト無くすことは不可能
匿名
1月 23, 2020 at 7:49 pmIT管理される人間というのはもちろんAI支配に繋がるわけやね
そういや日本もマイナンバーでの管理が始まったよなあ。日本はインドと仲良いよなあ。この先はわかるな
匿名
1月 30, 2020 at 11:58 pmインドが中国の人口を抜くのは時間の問題だから仲良くすべき
でもアドハーは輸入しないでほしい
匿名
2月 3, 2020 at 6:24 pmいずれ世界中がこうなるさ。AIに選別されるからな。覚悟しとけ。